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特別休暇制度って何?有給休暇とどう違うの?
特別休暇にはどんな種類があるの?
特別休暇制度を導入することでどんなメリットがあるんだろう?
皆さんの会社では、「特別休暇制度」は導入されているでしょうか。
年次有給休暇とは異なり、会社が独自に設ける休暇制度のことです。
従業員の、
などを目的として、多くの企業が特別休暇制度を導入しています。
そこで今回は、「特別休暇制度」について紹介します。
この機会にぜひ情報をチェックしていただけたらと思います。
今回の記事では、
について解説していきます。
初心者の方に向けて、基本を解説しますのでこの機会に情報をチェックしていただければと思います。
社会保険労務士 志賀佑一
社会保険労務士志賀佑一事務所代表。
経営者、従業員、会社がともに3WINの組織づくりをモットーに、人材が定着する会社づくりのサポートに尽力。
社会保険労務士として独立後は人事労務支援に加え、各種研修や制度導入などを通じてリテンション(人材流出防止)マネジメント支援にも注力している。
特別休暇とは、会社が独自に設ける休暇制度のことです。
福利厚生の一環として活用されており、目的、取得条件、休暇の日数など、自由な設定が可能となります
休暇の種類は次の2つに分けることができます。
それぞれみていきます。
法律で定められている休暇のことです。
法定休暇は法律によって付与が規定されている休暇で、会社は必ず付与しなければなりません。
などがあります。
会社で独自に設定ができる休暇でのことです。
代表的なものに、
などがあります。
本記事では、こちらの特別休暇について詳しく解説していきます。
従業員本人や家族の、慶弔事(結婚、出産、死亡など)の場合に取得できる休暇です。
休暇日数は、近親の程度によって異なって付与されます。
◾️慶弔休暇の日数の例
従業員の自発的なボランティアを支援するための休暇です。
などへの参加が目的となります。
導入企業の年間付与日数の平均は約27日程度です。
従業員の社会的意識を高めるとともに、企業の社会的責任(CSR)にも貢献します。
従業員の心身の休養やリフレッシュを目的とした休暇です。
などがあります。
従業員のストレス解消、モチベーション維持、自己成長の機会提供が目的です
従業員が精神的に健康を損ね、仕事に支障が出ている場合に一定期間休暇を取得できる制度です。
近年、働き方改革が進み従業員のメンタルヘルス問題が社会的に注目されるようになったことから、多くの企業で導入されるようになりました。
日数の目安は、メンタルヘルス不調の症状が軽度であれば1か月程度、症状が重い場合は3か月から半年となります。
従業員の能力開発を支援する休暇です。
などがあります。
年間3〜5日程度の休暇もあれば、2〜3年間などの年単位での長期休暇になる場合もあります。
従業員やその家族の記念日(誕生日、結婚記念日など)を祝うために取得できる休暇です。
従業員のモチベーション向上や、企業への愛着を高めることを目的としています。
日数の目安は1〜2日となっています。
特別休暇の導入は、会社、従業員双方にメリットがあります。
それぞれ解説していきます。
特別休暇を導入することで、従業員は仕事に対するモチベーションを大幅に高めることができます。
休暇中に心身をリフレッシュし、仕事への意欲が回復することで、より高いパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
また、会社が従業員のプライベートな時間を尊重し、働きやすい環境を整えていることを実感することで、従業員は会社への貢献意欲を高め、愛着心も深まっていきます。
特別休暇制度は、従業員の離職率を低下させる効果が期待できます。
従業員が、働きやすい環境だと感じて会社への愛着が深まることで、定着率の向上が期待できます。
また、特別休暇制度を導入している会社は、「働きやすい職場」として認知され、求職者からの人気が集まるため優秀な人材の採用にもつながります。
特別休暇制度は、企業のイメージを向上させる効果があります。
従業員の働きやすい環境づくりに力を入れているという印象を与え、社会的な評価も高まっていくでしょう。
多様な働き方を認める企業として、優秀な人材の確保にもつながり、結果として企業の成長に貢献します。
特別休暇を取得することで、心身ともにリフレッシュすることができます。
日常生活や仕事で溜まったストレスを解消し、心身を休ませることで精神的な安定を取り戻すことで、仕事にも良い影響を与えるようになるでしょう。
また、十分な睡眠をとったり趣味を楽しんだりすることで、身体的な疲労を回復して健康的な生活を送ることに繋がります。
特別休暇を取得することで、仕事とプライベートのバランスをうまく取ることができるようになります。
家族との時間や趣味に時間を使うことができ、充実したプライベートを送ることができます。
仕事だけでなくプライベートも充実させることで生活の質が向上し、より充実した毎日を送ることができるでしょう。
特別休暇を利用して、自己成長の機会を得ることができます。
資格取得のための勉強や新しいスキル習得のための講座に参加したり、自己探求の時間を持つことで自己成長につながります。
特別休暇は、ストレス軽減と健康維持に大きな役割を果たします。
ストレスは様々な病気の原因となりますが、休暇を取ることでストレスを解消し病気のリスクを軽減することができます。
また、休養は免疫力を高める効果があり、健康的な生活を送ることで長寿にもつながります。
特別休暇中の給与支払いについては、会社が自由に決められます。
法令上の支払い義務はないため、無給にすることも可能です。
逆に、個別に有給にすることも可能です。
休暇の目的や必要性に応じて設定していくことが大切です。
特別休暇制度を導入する際は、慎重な計画と準備が必要です。以下に、中小企業が特別休暇制度を導入する際のステップを解説します。
なぜ導入するのか
従業員のモチベーション向上、定着率向上、企業イメージ向上など、具体的な目的を明確にする。
どの程度の効果を期待するか
導入によってどのような成果を出したいのか、数値目標を設定する。
休暇の種類
慶弔休暇、リフレッシュ休暇、ボランティア休暇など、どのような種類の休暇を設けるか。
対象者
全従業員を対象とするか、役職や勤続年数などで条件を設けるか。
取得日数
年間で取得できる日数の上限や、各休暇ごとの取得日数を定める。
取得手続き
申請方法や必要な書類などを具体的に定める。
振替休日
休日と重なった場合の振替休日に関するルールを定める。
内容の具体化
制度設計で決めた内容を、就業規則に具体的に記載する。
法令との整合性
労働基準法などの法令に違反しないように注意する。
従業員への周知
就業規則の変更を全従業員に周知する。
説明会の実施
制度の内容を分かりやすく説明する説明会を開催する。
Q&Aセッション
従業員の疑問に答えるためのQ&Aセッションを設ける。
社内報やイントラネット
社内報やイントラネットを通じて、制度について周知する。
説明会の実施
上司向けの説明会を開催し、制度の理解を深める。
Q&Aセッション
上司の疑問に答えるためのQ&Aセッションを設ける。
ロールプレイング
上司が従業員に制度を説明するシミュレーションを行う。
申請フォームの作成
申請に必要な情報が分かりやすく記入できる申請フォームを作成する。
承認フローの整備
申請から承認までのフローを明確にする。
データ管理
休暇取得状況を記録し、データ分析を行う。
定期的な評価
制度導入後、定期的に評価を行い、改善点を見つける。
従業員の意見聴取
従業員の意見を聞き、制度を改善する。
制度設計時には、特別休暇と年次有給休暇を明確に区別することが重要です。
特別休暇は会社が独自に設ける制度で、年次有給休暇は法律で定められた休暇です。
両者の目的や取得条件はそれぞれ異なります。
会社には年5日の年次有給休暇の取得が義務化されましたが、原則として特別休暇をそれに含めることはできません。
両者を明確に区別することで、従業員は
会社としても、
特別休暇の導入によって、一時的に人手不足が発生する可能性があります。
導入設計の段階で、事前計画、業務の見直し、パート・アルバイトの活用、テレワーク導入などを検討して、特別休暇導入により通常業務が滞らないようにするための対策が重要です。
いかがでしたでしょうか。
今回は「特別休暇」について紹介しました。
特別休暇は、従業員の働きがいを高め、企業の生産性を向上させるために重要な制度です。
特別休暇制度を導入・改善することで、従業員が安心して仕事に取り組める環境を作ることができます。
そのためには、
ことが重要です。
この機会に、ぜひ特別休暇の導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
もし今回の、「特別休暇」について少しでも疑問や不安をお持ちの方はお気軽にご相談ください。
ぜひお待ちしております。